ランナー膝(腸脛靱帯炎)の改善治療
膝の外側の痛みとスポーツ外傷・障害
痛みのはり灸・接骨・整骨施術ランナー膝とは、膝関節周囲に発生するスポーツ外傷・障害で、一般的には、腸脛靱帯炎を指します。
腸脛靱帯炎は、膝の外側にある腸脛靱帯が炎症を起こし痛みがあらわれるスポーツ障害で、オーバーユース(過度な運動)が主な要因となって発生します。
一度、発生すると痛みを繰り返したり、長引くこともあり、痛みの改善に時間がかかることが多く、痛みの早期改善や再発予防に鍼灸施術や接骨施術での積極的な治療をお勧めしています。
check_box腸脛靱帯炎とは
腸脛靱帯炎はランニングによる体表的な膝の障害です。原因は、膝の屈伸運動を繰り返すことによるオーバーユースで、腸脛靱帯が大腿骨外側上顆と擦れることで炎症を起こし疼痛が発生します。
特にマラソンなどの長距離ランナーに好発しますが、バスケットボール、水泳、自転車等の膝の曲げ伸ばしの多い競技で発生し、主な要因はオーバーユースですが、柔軟性不足、休養不足、硬い路面や硬いシューズなどの環境的要因、下肢アライメント(内反膝や回内足)の不良などが絡み合って発症します。
発生要因
- オーバーユース(過度な運動)
- 筋肉の柔軟性の低下と筋バランス不良
- 下肢のアライメント不良
- 練習環境
check_box腸脛靱帯炎の症状
大腿骨外顆周辺に限って圧痛が存在し、腸脛靱帯の緊張、時に靱帯の走行に沿って疼痛が放散し、初期は運動後に痛みが発生し、休むと痛みは治まりますが、運動を続けていると強く痛むようになり、休んでも痛みが続くようになります。
check_box腸脛靱帯炎の接骨治療と鍼灸治療
オーバーユース(過度の運動)が発症の大きな要因ですので、局所の安静と大腿筋膜張筋など股関節の外側にある筋肉のストレッチ・マッサージ、温熱・通電療法などの理学的施術や鍼灸施術など保存療法が中心となります。
この障害は、治るまでに数週間から数ヶ月かかることもあり、早期改善には、発生要因となる筋肉の柔軟性を高めたり、筋バランスを整えるなど積極的な治療が必要で、アプローチの異なる接骨治療と鍼灸治療は、お互いを補完し、より効果的に治療を進めることができるためおすすめできる施術です。
offline_pin筋肉の柔軟性やバランス、下肢のアライメントの改善
腸脛靱帯は、骨盤と膝下の下腿骨をつなぐ帯状の靱帯で、骨盤から始まる大腿筋膜張筋、大殿筋が合わさり太腿の外側を走行しながら膝下の脛骨へとつながります。
このように骨盤と下腿をつなぐことで股関節と膝関節を安定させる働きがあるため、過度な運動で柔軟性が低下したり、疲労して支える力が弱くなることで安定性が低下し、大腿骨外側の出っ張りと擦れやすくなり腸脛靱帯炎が発症します。
また、安定性の低下は、股関節、膝関節を支える他の筋肉とのバランス不良を起こしたり、O脚、回内足などの形態異常と重なることで、長引く痛みや繰り返す痛みの原因となります。そのため、局所の安静だけでなく、股関節や膝関節を支える他の筋肉へのアプローチも必要となります。
offline_pin理学的施術は基本
腸脛靱帯炎(ランナー膝)では、温熱、通電などの物理療法、ストレッチ・マッサージによる手技療法や運動法などの理学的施術が治療の基本となります。
早期改善には、患部だけでなく、要因となる筋バランスの不良を含めて理学的施術を行うことが重要となります。
check_box鍼灸治療で積極的改善
mode_edit直接アプローチで鎮痛・鎮静
通電療法、手技療法では、痛みある部位、筋筋膜の歪みに対し直接刺激することはできませんが、鍼施術は、直接刺激することができ、特に痛みが強い時期においては、痛みの緩和や血流の改善により、体へのストレスを減らしたり、傷ついた患部の回復を高めることができます。
mode_edit疏通調整(緊張緩和と活性)
ランナー膝は、腸脛靱帯の障害ですが、股関節や膝関節を安定させる筋肉(大腿筋膜張筋、大殿筋や大腿四頭筋、ハムストリンス、大腿内側の内転筋群など)が過度に緊張したり、弱くなっていることが多く、緊張を緩めたり、弱化した筋肉を活性させ筋バランスを調整することが早期改善だけでなく、再発予防にもなります。
鍼灸治療は、経脈や経筋あるいは経線とよばれる全身をつなぐネットワークを指標として、痛みに対しての直接アプローチや疏通調整を施すことで症状の改善を促します。
スポーツ障害での痛みでは、理学的施術の効果を高め、効果的に治療進めることできるため接骨理学施術と鍼灸施術を組み合わせた積極的施術をおすすめしています。
exit_to_appはり灸治療とは!
check_boxその他の要因の改善
接骨治療、鍼灸治療など積極的な保存療法と合わせて、腸脛靱帯炎を起こすその他の要因を取り除くことが大切です。
mode_edit過度の運動を見直す
繰り返す膝の曲げ伸ばし動作が発症する大きな要因ですので、症状が改善するまでは、患部の負担を減らす運動内容に変更し、症状の改善状況に合わせて、運動内容を適宜見直しながら進めていくことが大切です。その場合、個別の運動量だけでなく全体の運動量からも下肢の負担を考える必要があります。
mode_edit練習環境の改善
長距離ランナーに多いこの障害では、靴底のすり減り、足に合わない靴、靴のクッション性など、下肢の負担に影響するため注意する必要があります。また、木製の床、コンクリート、アスファルト、芝生、砂などの地面の変化も下肢の負担に影響するため練習環境に合わせて練習メニュー変える必要があります。
check_box再発予防としてのコンディショニング
過度の練習などで筋肉や関節に疲労が溜まっているとケガの原因となります。腸脛靱帯炎は転倒や接触などの突発的な外傷ではなく、繰り返す疲労が筋肉や関節の歪みとなり発生への下地となっていくため、適切に解消する必要があります。
定期的なカラダのメンテナンスは、ケガ障害の予防になります。接骨・整骨院、鍼灸院では、カラダのメンテナンスとしてのコンディションニングも受けられますので、ケガ障害の治療だけでなく予防やパフォーマンスを高める目的に活用していただければと思います。
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